有効求人倍率の動向を確認

大阪府の介護士の有効求人倍率は、近年のデータで5.70倍だ。

この数字は全国水準の4.45倍を大きく超えている。事実、東京都、愛知県、奈良県、岐阜県に続く高い数字だ。近畿地方では奈良県に続く2位で、兵庫県や京都府とも差が大きい。介護士をはじめとする福祉サービスの有効求人は、約2万件存在する。他の職業と比較しても極めて多く、大阪府の介護士ニーズは高い水準を誇っている。大阪府で仕事を探す場合は1人あたり6件ほどの求人があり、新規求人も増加傾向だ。今後も介護士のニーズは高まる見込みである。

大阪府で介護士のニーズが高い理由は、介護を必要とする人の多さと介護人材は常に不足しているからだ。事実、大阪府は東京都に続き全国で2番目に要介護認定者が多い。大阪府は介護人材の確保を急務と認識している。さらに、介護人材は離職率の高さも課題だ。全国水準の離職率は約15%だが、大阪府の介護士の離職率は約17%とやや高くなっている。今後も介護人材の不足は続く見込みだ。

大阪府の職種別求人でもっとも多い仕事は、介護ヘルパーの求人である。求人の約4割は未経験・無資格で応募可能だ。また、大阪府では介護職未経験者や無資格者を採用する施設に補助金を支給する制度もある。応募ハードルが低いことに加え、大阪府による介護人材支援制度も有効求人倍率の高さにつながっている。今後も介護職のニーズが高まっていくことは間違いない。有効求人倍率が全国平均を大きく上回る大阪府では、今後も介護の仕事が探しやすい状況が続くと見込まれている。